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WOWOW連続ドラマW 湊かなえのドラマが面白い。

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WOWOW夏の連続ドラマは湊かなえの原作です。

7月から配信されているWOWOW連続ドラマは湊かなえの「ポイズンドーター・ホーリーマザー」です。全部で6話の単発もののドラマです。

湊かなえといえば、まったくもって笑顔になるシーンがないお話しばかりで、小説を読んでもドラマ化されても、本当に怖い(笑)

どれも女性が主人公の女性目線のお話しで、嫉妬や妬みがじりじり描かれていていわゆる女性の本性の怖さを描かせたらピカイチですよね。

最初の「ポイズンドーター・ホーリーマザー」は1作目は母娘のお話しで、その娘から見た母への愛と憎悪の心情を描いています。この回では、娘は大人になり女優として活躍し、母から離れて一人暮らししているのに、まだ子離れできない母を疎ましく思う娘目線のストーリーで、ただただ、あーーー、こんなお母さんって娘も大変だーーー、って思ってしまいます。

でも、2作目は逆に母目線でこの二人の関係を描いています。そうなると、あの疎ましく思えたお母さんが、いい人になるんですよ。老人ホームで働くお母さんはみんなから慕われ、もちろん娘のことを考え、娘の活躍を邪魔する人間は許しません。それは母が子を想うあたりまえとも言える行動です。

と、密な関係であっても分かり合えていない母娘の思いを描いてます。二人しかいない母娘なのに、悲しい顛末です。

WOWOWドラマはストーリーも脚本も骨太です。

3作目は「罪深き女」です。

このお話しは、この湊かなえっていう人は、よくこんな話が思いつくもんだわ、、、とある意味関心しちゃいました。

この罪深き女の主人公の妄想が怖いのなんのって、、、。

これも母娘の関係ですが、高校生の娘と母親はアパートの1階で暮らしています。2階に引っ越して来た足の不自由な少年とその母を見て、この高校生の娘はかわいそうな少年、、と決めつけてしまうのです。

一人で外で遊んでいるのを見たり、母親から叱られているのを見たり、寂しそうな姿を見たり、、、、どの姿を見てもかわいそうに思えて仕方がない。私がこの少年を助けてあげないといけない、、と勝手に使命感に燃えるのです。

この高校生の娘は優しいおねえさんぶってるわけですが、実はこの娘の母親も怖いんだあ~~。

他人の家族に勝手に入り込み、そのうえ家庭を壊してしまい、アパートが火事になり、離れ離れになって数年が経ちます。この少年は通り魔となってしまうんですが、その後のこの娘はまだまだ怖さ継続中なのですよ、、、。

人間の心理って、どうにもできないもんなんでしょうかねぇ~~。

WOWOW連続ドラマ「ベストフレンド」は脚本家の嫉妬のお話し。

これは他人同士のお話しですが、脚本家に憧れる女性二人と男性一人がシナリオ大賞の表彰式で顔を合わせて、成功者の脚本家を妬みながらそれぞれの道を歩いて行くストーリーです。

大賞を受賞したちょっと不器用な女性はなぜか仕事が次々と舞い込み、なぜこの人が上手く行くの??っていう主人公の妬みが並行しつつ、自分は自分でプロデューサーにアプローチし、企画賞を書いたりがんばります。しかし、なかなか成果につながらず、最後のクレジットに自分の名前を出してもらえないのです。

まだ脚本家としてデビューに至らないので、おしぼりの工場でアルバイトもしています。実家の母親からはいい加減家に帰りなさいと言われるし、なんとか成功してやる!と焦っていますが、執筆活動もがんばっています。

シナリオ大賞を受賞した不器用な脚本家は、やがて映画監督と結婚し、それを見ている主人公はますます苛立ち、精神を壊しそうになります。

これだけ主人公の嫉妬のストーリーなのに、なんでタイトルが「ベストフレンド」?って思ってたら、、、最後には、なるほど、そういうことね。。みたいな。

「ベストフレンド」なんてタイトルですが、決してハッピーなお話しではないです。

ABOUT ME
J子
50代の働く主婦です。大阪、谷町のレストランで働いてます。ハードに働いているので、空き時間を利用して料理したり、映画観に行ったり、本を読んだり、、、タイトに詰め詰めのタイムテーブルで生活してます。 50代はからだの変調の大きい節目の年齢です。そんな不安定なお年頃を健康に綺麗に元気に過ごせるような提案をお届けしたいと思います。